2008年05月29日

「超」手帳法

野口悠紀雄著「「超」手帳法 (「超」整理手帳シリーズ)」講談社、¥1,365
野口悠紀雄氏の出発点とも言うべき「超整理法」以来、野口氏のファンですが、その後雨後の竹の子のように降って湧いた「超」シリーズ(本人のもそうですが、むしろそれ以外のもの)に辟易して、最近ではそれほど注目していませんでした。まもなく年が変わるので、手帳のことでも考えようかと思い、この本を手に取った次第です。1年前の出版ですが、もちろん現時点でも問題なく読める本です。
 さて私は野口氏の「超」整理手帳は使っていません。手帳に関するノウハウはいろいろな人のいろいろな考えかたを利用しており、野口氏もその一人に過ぎません。私はA5のルーズリーフを使っていますが、これはアイデアマラソンの樋口健夫氏からいただいています。書き込むのにある程度の大きさがあった方がいい、かつ値段の安いものということで、ここに行き当たったのが5年ぐらい前かな? 百均で買ったファスナー付きの透明な袋(「クリアケース」というのかな?)にルーズリーフ用の穴をあけていくつかはさみ、ペンや定規、乾電池、使い捨てコンタクトのスペアなど、いろんなものをつっこんで使っています。これはかなり便利。何もなくてもこの1冊だけあると、精神的にかなり支えになります(笑)。今回野口氏の本を読んで、「ペンの遍在」の重要性に気がつきましたので(「ペンは数で勝負」(p.142))、カバンをはじめ手帳そのものにも複数のペンを入れておくことにしました。そしてケータイ、キーホルダなど、あらゆるものにも携帯用の小さなペンをつけることにしました。たくさんペンがあるとそれだけなくす確率も高いので注意が必要ですが、高価なペンを使っているわけではありませんから、割り切って使うこととします。

 野口氏の「A4をそのまま使う」という発想にもつながると思いますが、私がA5のルーズリーフを使うのは、「ほしいものドンピシャ!」が既製品ではほとんどないからです。たとえばアドレス帳。私の場合必要なのは電話番号だけで、住所まで要るのは1割未満です。書きうつすのも面倒ですし(笑)。もっとも、最近はケータイを持つようになったので、電話番号簿はほとんど使わなくなりましたが…… 結局本当にほしいモノは自分で作る以外にないのです。しかし自分で作るといっても、既存のものをA5に縮小印刷をかければ終了。手間いらずです。もちろんA5無地のルーズリーフを手に入れることはそれほどむずかしいことではありませんから、この方法にはとても満足しています。100枚入りというのをまとめて買っておき、職場と家においておいて、必要なときに必要なものを印刷していく。電話番号簿、カレンダ、仕事で必要な統計資料、暇なときの読み物などをいくつか印刷して、はさみこんでいます。また、白紙のノートそのものも、マインドマップするときに便利ですので、そのまま綴じています。マインドマップにはちょっと小さいですが、ないよりはマシ。

 ところで野口氏の手帳にかける思い、並々ならぬものがありますね。かつて「スケジュールに束縛されなかった牧歌的時代」(p.29)から、電話や電子メールなどの技術的条件が整備された現代になって、手帳にもとめられる機能が大きく変わったにもかかわらず、「「十年一日」の従来型」(p.33)、「いや、正確に言えば、20年も30年もまったく変わらない古い姿のままだ」(pp.34-35)と切って捨てる挑発的な発言、ご自身の経験から出発されて、結局「超整理手帳」なるものまで作ってしまわれるというこだわり、執念といいますか、敬服いたします。ただし野口氏に必要なものが誰にとっても100%満たされるものであれば、「超整理手帳」を使えば済む話。私に必要なものは私で作るしかありませんが、私にはそれほどこだわりがあるわけではありませんので、「いかに手を掛けずに自分のニーズを満たすか」を追った結果が私のA5ノートです。「必要なものを自分で作る」という点で、私と野口氏のベクトルは同じ方向を向いていると勝手に解釈しています(笑)。

 さて、手帳の使い方は野口氏によればタイムマネジメント、メモ、ToDo機能が必要で、現在にあってはITも視野に入れるべき。それぞれに野口氏の「こだわりかた」を紹介しておられ、考えかたは非常に参考になります。今すでに手帳を使っておられるのであれば、ご自分の手帳運営の参考に十分なると思います。
 ITに関するくだりでは、デジカメの使いかたが参考になります。メモとしてのデジカメは、こうしてまとめて読んでみるとなるほどと思うことが多数あります。スキャナのかわりに使うという発想は、多くの人にとっても「コロンブスの卵」ではないでしょうか? しかし、この本について私の不満は、まさにこの「ITとの連携」が弱いことです。PDAが世に出たとき、手帳はもう時代遅れだと思いましたが、実際に使ってみると結局アナログの手帳のほうが使い勝手がよい。しかしPDAにはもちろんPDAのよさがあります。とりわけ現在ではケータイが多くの人にとってのPDAであり、メモ帳になっているのではないでしょうか。このあたり、たとえば「IDEA HACKS! 今日スグ役立つ仕事のコツと習慣」、「TIME HACKS!」などの本はケータイも視野に入れており、仕事を進めていく上でのベストチョイスを模索していると思います(野口氏はケータイについてはあまり言及しておられません)。たぶん、ケータイを持つ以前であれば、野口氏の本は私にピッタリ来る本だったと思いますが、今は選択肢が他にもあるという状況です。アナログの手帳を語る上で野口氏の著作ははずせないでしょうが、私たちは別にアナログにこだわる理由はありません。要は仕事が進めばいいのですから。

posted by zxcvaq at 06:44| Comment(1) | TrackBack(0) | ☆☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちわ。アイデアマラソンの考案者の樋口健夫です。アイデアマラソンの継続がんばってください。
Posted by 樋口健夫 at 2008年05月29日 18:25
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