2007年10月08日

若者はなぜ3年で辞めるのか?

城繁幸著「若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来」光文社新書、¥735
企業の多くが成果主義を取り入れているが、その実態は年功序列のバリエーションに過ぎない。私たちはいまだに、中心に年功序列をおいた「昭和的価値観」にどっぷりつかっている。それは若者に厳しく、30代にはメンタルな負担を与え、中高年に早期退職を迫るシステムである。こうした価値観から逃れるために、複数のキャリアを許容する社会を作ると同時に、私たちは「内なる動機」に目を向けなければならないというのが本書における筆者の主張。

 私は30代後半ですが、すでにこのシステムに乗っかかり、おこぼれをあずかっています。ですからこの本を批判することができない。批判すると自分の首を絞めてしまいそうなのですよね(笑)。もし私が5歳若かったら、この本を読んで引け目を感じることはなかっただろうにと思います。きっと筆者の主張に全面的に賛成した上で、会社の上司などを捕まえてケンカをしていたのではないでしょうか(笑)。あるいは選挙に打って出るとか(笑)。「若者党」とか作って(笑)。私が現行システムを否定したら、スキルも人脈もない30代後半はどうしたらいいのか……

 私を含め、「内なる動機」に目を向けることは必要だと思いますが、果たしてそのようなモノがあるのでしょうか(笑)。日々、仕事に追われているのが実態。そうした中で、たとえば勝間氏のように自分の価値を高める努力を続けていくことはとても大事だと思います。

 それはそれとして、年功序列システムは今の年寄りだけが得をする仕組みだというのは当たっていると思います。先日、ある50歳代半ばの、しかるべき地位にいらっしゃる男性のかたから話を聞く機会がありました。そのかたは(他に年上の人もいる中で)27歳の女性を大抜擢して職場の中心においたという話をされましたが、その陰で職場の中心になれなかった30代、40代のかたがいらっしゃったんだろうなーと想像すると、「30代、40代の人たちがひーひーいって担ぐ御輿の上で、涼しげにふんぞり返る50代のおじさんと、そのとなりでうちわをあおぐ27歳の女性の図」が目に浮かび、なんだかフクザツな心境になりました(笑)。50歳代の男性も決して悪いかたではないのですが、日本全体がこういう世の中に変わってしまったのではないでしょうか? こういう書きかたをすると、年功序列に賛成しているのかと問われそうですが、結局、私はこのシステムを否定できない、「昭和的価値観」に乗っかってしまっているのだと改めて気づかされてしまいます。「既得権益を持っている年長者にすり寄っている自分」がいるのですよね。なんか悲しい……
 筆者がいうように、年金額は現時点から支給額を大幅にカットするというのは賛成です。自分の親を見ても、預貯金はたくさんありそうだし(笑)、今の人びとの既得権益を守るかわりに、将来の人に負担を強いる仕組みは現世代を食い物にするという議論には賛成です。現在困っている人にはセーフティ・ネットで保護することになるでしょう。どこかの政党が今突然にそのことを表明すれば、次の総選挙で躍進することまちがいなしだと思います(笑)。
posted by zxcvaq at 07:18| Comment(0) | TrackBack(1) | ☆☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

スイスでは退職するのも一苦労
Excerpt: スイスでは退職するのも一苦労だって知ってた 令 先日、スイスでは自分の誕生日を自分で祝うって話をしたけど、 「スイスでは自分で自分の誕生日を祝う」 http://switz..
Weblog: スイス滞在10年の日本人が綴る[必見]スイス裏話・こぼれ話
Tracked: 2007-10-20 02:24
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。