2007年05月31日

ピーター・フランクル著「ピーター流らくらく学習術」

ピーター・フランクル著「ピーター流らくらく学習術」岩波ジュニア新書、¥777
以前、ピーター・フランクル氏の「ピーター流わくわく旅行術」を読んでおもしろかったので、この本を見かけたら速攻で購入しました(笑)。

 ピーターさん(と親しみをこめて呼ばせていただきます)は、楽しく、楽に、たくさんのことを勉強されています。趣味は勉強! 私の周りにもこういう人はいますが、でも「趣味」と言い切るのはなかなかできないかな?
 ピーターさんは数学者にして12か国語を操る、いわば「天才」の部類に属してしまう人ですから、私たち凡人と比べてもあまり参考にならないのではと思われる向きもあるでしょう。たしかに数学は才能が大きくモノをいうのではないかとは思いますが、でも語学は(ま、これも才能はかなり重要だと思いますが(笑))、日常会話程度なら努力でかなりの部分をカバーできると思うので、凡人にも参考になるところはたくさんあるかと思います(笑)。

 と、凡人である私も凡人なりに得られるところがあればと卑屈な気持ちで読み始めたのですが(笑)、語学の勉強方法などはかなり参考になります。しかし、それ以上にこの本から「学ぶことは楽しい」ということを感じ取れたら、読んだ価値はじゅうぶんにあると思います。

この本は、
1. ピーターさんの生きかた
2. 語学などの学習の方法
3. 日本社会への提言
という3つの視点から読んでみます。

1.ピーター・フランクルさんの生きかた
1)「人の財産は頭と心だけだ」  冒頭、ピーターさんのお父様の話が出てきます。お父様はピーターさんによくこういっておられたそうです。ユダヤ人は教育に熱心であるとよく聞きます。しかしユダヤ人に限らず、これからの世代が発展していくために教育は欠かせません。教育を重要だとする姿勢は見習いたいと思います。
2)自信を持つこと  私の子どもは、段差があると子ども自身がそれを飛べるかと聞くのですよね。私の答えはいつも同じで、「飛ぶ能力はある。でも飛べないと思ってしまうと飛べないよ」。自分に制約を課してしまうと、できるものもできなくなってしまうと思います。ピーターさんはそのために、グループではなく、一人で行動を起こすことを勧めます。そしてそのために、人より優れているものを一つ、見つけることを提案されます。でも才能がなく、人より優れたものがなかったら? そこが努力の介在する余地なのです。ピーターさんで言うと、ジャグリングがそう。最後にものを言うのが才能だとしても、誰でも最初から手の数より多いボールを投げられるわけではありません。
3)他人と比較しない  できる人と比べて自分はダメだとか、ついやってしまうんですが、うちの子はクラスの誰かと比べてどうだとか、思ってしまうのですよね。しかしこれはいけません。「人間をダメにするのはほかの人との比較です」(p.98)。そうではなく、「人間が一番気にかけるべきなのは、今日の自分が昨日の自分よりも少しよくなることです」(p.98)。

2. 語学の勉強法
ピーターさんが学生時代にドイツ語のあまり得意でない先生から教わったという方法に、1日に10個ずつ単語を覚えていくというのがあったそうです。これ、誰でも考えつくのですね(笑)。高校時代はこういう勉強をよくさせられました。単語テストとか言って、「でる単」みたいなやつの小テストが毎朝のようにあるというアレ。意味ないでしょ(笑)。高校生の時は、あんなもの何の意味もないと思って全然やりませんでしたが、私も社会人になってから新しい語学でもはじめようと思った途端、なぜかあの方式を思いついたのです(笑)。2日目にして挫折しました(笑)。単語はそれだけで覚えられるわけありません。なるべくセンテンスの中で覚えていくほうが覚えやすいですし、そこから派生して単語を増やしてやるほうが有益ですね。辞書を引くと例文が出てきますから、そちらをいろいろいじってやったり。
 あと、とにかくしゃべってみるというのは大事だと思います。これも高校のころでしたが、英語で日記をつけることをしてみなさいというのと、間違って覚えてしまうと意味ないから英語で日記などつける必要なしというのと、二つの異なる意見を耳にしたことがあります。私にとってはもちろんやらない理由をあげておくほうが面倒がなくてよいですので、後者を言い訳に書かなかったクチなんですが(笑)、これもよく考えればやるほうがいいですね。まちがいを気にしていたら身につきませんから、とにかく英語を使う機会を増やしてやるほうが、絶対に身につきます。ピーターさんも述べておられますが、英語でひとりごとを言ってみるとか。「意味ない」とバカにするのは簡単ですけど、それで何もせず、結果的に何も身につかなければもっと意味がありません。自分が書いたりしゃべったりしたことを「正しい」・「正しくない」と検証することは大事ですが、それは「しないよりしたほうがよい」という程度で、最初のうちはとにかくまちがいを恐れずにじゃんじゃんしゃべらせるべきだと思います。もちろんネイティブや先生に検証してもらえるのであれば、その機会を100%利用するべきです。

 自分以外の人が提案する勉強の方法は、とにかくやってみるべきですね。もちろん1日に単語を10覚えなさいというような暴論もありますけど(笑)。他人が進める方法でも、できるものもあればできないものもあるわけで、できるものだけでけっこうですから、とにかくやろうとしてみるべきです。英語に身をさらすというか、わからなくてもCNNを聞いてみる。聞かないよりはよいと思います。そして継続すること。意志こそが力を生むのだと思います。

3. 日本社会への提言
ピーターさんは日本社会への提言として、「日本のソフト化」をおっしゃっています。これはコンピュータで言うところのソフト、「頭」を鍛えよということです。それは若い人材を育成することだけではなく、優秀な頭脳を輸入せよとおっしゃいます。こういう発想はあまりないような? たとえば東大の先生を見ても、外国人といえば語学ばかりだそうです。見たことはありませんが、そうであるような気はしますね。アメリカではこれから大学生になるような人より、修士や博士のほうがは入りやすい。つまりアメリカにとって役立つ人をたくさん受け入れている。またアメリカの大学の名簿を見ると、アメリカ生まれでない教官が半数以上を占めていると言うことですから、日本とは大きく姿を異にしています。

 こうしたことから、日本の教育自体もソフト化していくべきだとおっしゃっていますが、これにまったく反対であるのが部活と制服であるとのこと。ちなみに日垣隆氏も部活には反対だそうですが、私は高校生の頃、担任から進学に邪魔だから部活は辞めろと言われても無視して続けていました(笑)。結局浪人しましたけど(笑)。部活、悪名高いですね。運動は好きなのですよ。でも今考えると、あの軍隊みたいなやり方はダメですね。私が部活を続けられたのも、顧問が実質的に不在で、いわゆる先輩・後輩の縦の関係も強くなかったからです。逆にだから担任は部活を辞めろと言ったのでしょうが(笑)。制服もやめたほうがいいですね。詰め襟とか学生以外着ないし。お金はかからないでしょうが、あれはファッションセンスをダメにすると思います。ちなみに私、中学生の頃は坊主頭でしたし、私が今日あるのは坊主頭と制服によるところ大です(笑)。
 同じ観点から、ルールを最小化することも言っておられます。これは私もいつも感じます。ルールは結局、官僚など頭の良いかたがたの権益を増すばかりで、無駄な税金が投入される温床になってしまっているような?

 最後に、日本人が海外に旅行するときにはツアーではなく、自分でアレンジすることを勧めています。これは以前の「旅行術」でも書いたのですが、私もツアーだけは勘弁してほしい。自分の旅行ぐらい、自分の好きなようにしたいと思います。面倒くさい? それが楽しいじゃないですか!
posted by zxcvaq at 06:25| Comment(0) | TrackBack(2) | ☆☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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