2008年08月25日

梅森浩一著「残業しない技術」

梅森浩一著「残業しない技術」扶桑社、¥1,050
薄い本でした。通勤電車の往復1時間の間に2回読めて、このブログを書ける程度に。役に立つかどうかは個人差も大きいと思います。著者は就職したばかりのペーペーのビジネス・パーソンを念頭において書いていらっしゃるようですから、すでに社会人になって5年以上立っているような人なら、立ち読みで終わられてもよろしいのではないでしょうか。

 この本では仕事を「サクっとこなす」ことを目標に書かれています。著者はこの「サクっ」を「手抜きではなく、スマートな過不足のなさ」とおっしゃっていますが、「サクっとこなす」という言葉が多用されるのを聞いていると、ずいぶんケーハクで手抜きをしているように思えるから不思議ですね(笑)。

 けなしておいて、では得るところがなかったかといえば、そんなことはありません。「80%でもやりすぎ!」では、「あなたのその仕事のやり方は、たんなる『自己満足』ではないですか?」(p.14)とたずねられて、思わずハッとしてしまいます。また、早く帰る日にこそいいスーツを着る、気分転換にネクタイを変えるだけでなく、メガネや腕時計を変えてみるというのは、私にとっては斬新でした。
 反面、「ホワイトボード演技術」で使われている姑息な手段を見ると、外資系企業でこの人はこんな仕事してたんかと思わず天を仰いでしまいました。こうまでしないと残業を免れることはできないのかと思ってしまいますが、たまに早く帰るというのであれば、きちんと上司や同僚に伝えて気持ちよく変えるほうがいいのではないかと思うのですが……

 さて、私がこの本でもっとも共感できたのは、「プライベート最優先」の項目です。この本を読む前でしたが、私も「次の正月休みは海外旅行しますから」とちょうど宣言したところでした。本当に行くかどうかはまだ未定ですが、宣言した以上は仕事をこなしておかないと、何を言われるかわかりません。自分へのプレッシャーにもなり、良い効果が得られるだろうと勝手に思いこんでいます(笑)。筆者は「最後に」でも、ふたたび「プライベートな時間の大切さ」を説きます。人の時間を使うことに私はたしかに無神経だったように思います。結局それは同じように自分の時間も人に使われてしまうことにつながるのではないでしょうか? 同じ与えられた24時間を、どう有効に有意義に使うか?
 その点で「自分の頭の中で『完璧な段取りができていたから』」(p.95)という状態を作るのは、私に足りない部分として、今後の課題です。事前にいろいろなことを想定しておくというのが私は苦手です。やってみてから考えるタイプですから。取りかかる前にいろいろ考えておけば、もう少し段取りもよくなるかと思います。
 
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2008年08月20日

外山滋比古著「エディターシップ」

外山滋比古著「外山滋比古著作集〈4〉エディターシップ」みすず書房、¥3,150
うちの本棚を眺めておりましたら、外山滋比古著「エディターシップ」がありました。私は大学を卒業するときと東京から帰ってくるときの2回、引っ越しが面倒でしたので、持っていた本のほとんどを手放しました。従って読んだことは記憶にあっても、持っているかどうかとなるとかなり怪しい。その中でこの本は残っていたようです。私が持っているのは1994年の復刻版で、原著初版は1975年2月となっています。

 しかしこれも先日紹介した「思考の整理学 (ちくま文庫) (ちくま文庫)」と同様、内容的にはちっとも古びていません。今読んでも十分おもしろいです。たとえば「インターディシプリナリ」ということば、私は中沢新一あたりが台頭してきたときに初めて知った言葉でしたが、すでにこの本で使われていて、ちょっとびっくりしました。もっとも初版が出たころはまだ字もろくに読めないころですけど(笑)。

 さて、外山氏のいうエディターシップとは何か。本文中では、たとえば「(前略)人間の心には、断片と断片を結合させて連続の錯覚へ昇華させようとする傾向が遍在している」(p.78)、「選び出され、組み合わされると、すべては、その本来の機能、価値とは別に臨時の価値を持つようになる。それを見越してコンテクストの移動を行うのがエディターシップである」(p.98)などと定義されています。すなわち、エディターシップとは新聞や雑誌の編集行為にとどまらず、広く人間の知的な営みを指します。それはたとえば、二つのものから別の意味が立ち上がってくるような、弁証法的手法ともいえるかもしれません。本文では「荒海や佐渡によこたふ天河」という俳句が例に出てきています。「荒海や」と「佐渡によこたふ天河」の論理的関係は明示されていないが、両者はバラバラではなく、まとまっている。

 知的行為はすべてエディターシップであると定義できそうですが、私たちがこうしてブログに書くのももちろんエディターシップです。外山氏はこうしたインターネットの動きを、どのような思いで見つめていらっしゃるのでしょうか。私自身、ブログに書くことに特別の意識があるわけではありませんが、本や他の人のブログを読んだりすることで、私の中で化学反応が起こり、今までにない新しい考えが生まれたり、あるいはこのブログを読んだかたの中で、何かが生まれているのかもしれません。

 勝間和代氏が、インプットとアウトプットの量を50対50に近づけると良いとおっしゃっておられます。日頃の生活の中で、考えたことや本、テレビの話題などをアウトプットする。ブログというツールはそうした使用には便利です。自分で見返す点でも、他人に見てもらう点でも。ブログのために本を読むのは本末転倒だろうとも思うのですけど、本を読んで自分の頭の中で混沌としていたモノが、文字となって形を取ってくるのは楽しい。外山氏はこうしたことを、ずっと前から述べていらっしゃったのです。
posted by zxcvaq at 05:14| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆☆☆☆☆(必読!) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月02日

2008年8月の読書

先日本屋へ行く用事がありましたが、あいかわらず勝間和代さんの本はたくさん平積みになっていますね。少し前に出た「効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法」をちらっと立ち読みしました。やはりこのかた、すごいですね。本編にも書きましたが、これはぜひ読んでみたいと思っています。しかし勉強関係の本はこれで打ち止めでしょうか。実際のところ、本は読んでいますが結局やりたい勉強はできていない(笑)。

 さて、これまた本編で書きましたが、ぜひ司馬遼太郎の著作に挑戦したいと思います。手はじめはうちにある「竜馬がゆく〈1〉 (文春文庫)」。いちおう、武田鉄矢原作、小山ゆう画「お~い!竜馬 (1) (小学館文庫)」は読んでいますけど(笑)。

 今月はこれで手一杯という感じでしょうか。またどうせ読みたい本は出てくると思いますが(笑)。
posted by zxcvaq at 06:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 今月の予告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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